ミシンのプロが教える故障を防ぐお手入れと修理方法
ミシンは、正しく使えば何年、何十年と使える精密な機械ですが、メンテナンスを怠ると、突然の不調や故障に見舞われることもあります。特に、家庭用ミシンでは、糸絡みや動作不良といったトラブルが多く見られます。そこで今回は、ミシンのプロが実践するお手入れと、基本的な修理の知識をご紹介します。
まず大切なのは、日頃の簡単なお手入れを行うことです。
縫い終わった後に、必ずホコリや糸くずを取り除きましょう。ボビンケースや送り歯の周りはホコリがたまりやすいので、綿棒やブラシ、エアダスターを使って優しく掃除してください。特に厚手の生地を扱ったあとは汚れやすいため、こまめな清掃が必要です。
また、注油も重要です。ミシンの機種によっては、定期的に専用オイルを使って可動部に注油する必要があります。最近の機種では、オイル不要のものもあるため、取扱説明書を確認したうえで行いましょう。
糸のかけ方やボビンの入れ方が間違っていると、糸調子の乱れや下糸の絡まりを引き起こすことがあります。基本的な使い方を正しく守ることが故障予防となります。長期間使わない場合は、カバーをかけ、湿気の少ない場所で保管することも大切です。
もし不調を感じたら、無理に分解せず、まずは針や糸の種類、糸調子、糸の通し方などを再確認し、それでも改善しない場合は、メーカーの修理受付や専門店に相談するのが安心です。分解修理は、専門知識がないと悪化させる可能性があるので行わないようにしましょう。